2013年 10月 18日
On part vandredi de bonne hure.
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朝晩冷えてまいりましたね。

先日来日していた料理家Y氏から戴いた
全粒粉と天然酵母で久々にパン作りを楽しんでいます。


それと言うのも、ここ2ヶ月ほど、編集作業に一心でいて、
やっと時間が出来たところでした。

この間mailなど戴いておりました皆さまには
大変遅くなりましたが順に返信を致しますね。


さてさて、、、

Y氏との制作出版が決まってから随分と時が経ちました。
気がつくと2年ほど。

稚拙ながら私も参加させて戴くことになって

はじめての体験ばかりの中、
泣いたり笑ったり失敗ばかりの日々でした。

今夏からは黙々と作業をつづけていましたので
暑かった夏の想い出が余り無かったような気がします。
時の経つのを忘れてしまうとはこの事だと体感させて戴きました。



フランス人の血をひいたY氏の
お料理を超えたテーブルの魔法がどれだけ素晴らしいのか

彼の想う「食」という概念はなんなのか

ここではまだお伝えできなくてとても残念ですが

明日、西ヨーロッパで発売が決定致しました。

Y氏のご自宅、森の中のホテル、
水辺でのキャンプ、
京都の旅館で撮りためた一枚一枚と
彼がつむいだ言葉によって
世界のどこかの誰かのもとで
新たな物語りになってゆくのでしょう。


日本での発売も検討中だとお聞きしました。

ですが、著作の関係でいつになるのかは未定です。


こだわりのある方ですのでお時間が掛かるのでしょう。

私が関わっていた途中、出版社の意向で
アジア圏の電子書籍化のお話がありましたが
Y氏の【本】へのこだわりを重視して成立しませんでした。

いまのところ紙面以外の出版はなさそうです。



長かった作業が終わり、
ほっとしている私たちジャパン・クルーは
手に取って見る事ができなくて、少し残念ですが…
いつの日か本屋さんに並んでいると希望を持っています。


出版物の創作は、眠るのも惜しい程だった濃厚な時間でした。


もう過ぎ去った余韻に酔いしれている余裕はないのだろうけれど

けれど、新しい日々を凛々しくありたいと願っても
上手に微笑みをつくれていないと気がつきました。

私だけではなく、チームの皆んなが
それぞれ同じ感情に陥っていたのを知ったのはつい最近です。



何故だろうと何度も考え

書籍のことなど右も左もわからなかった頃を想い出すと

きっと、今は全てが終わってしまったことへの
ささやかな抵抗意識なのだと、我にかえるのです。


私たちは、いつの間にか慣れ親しんだ創作と言う名の、
居心地の良い、ポカポカな陽だまりの記憶のなかに、
まだ居たいのだと、無遠慮に座りこんでいたように思います。


長かった夏は終わり、すっかり深まった秋を感じる時期

私たちは、陽だまりから出て
居心地の悪さに負けないで歩きはじめなくては。


次の目的地に、
新しい地図を描き足しながら

歩き続けた果てにだけ見えるなにかの為に歩き、

その連続性に与えられる景色を、再び見たい。





そんな話をした昨夜は、
出版のお祝いにY氏から戴いたレシピを模索して
皆で作ったお料理を囲みました。

デザートのタルトタタンが焼ける頃、

ベランダから大きな大きな秋の月を眺めて。




今朝は、香ばしい残骸がのこるテーブルで心の入れ替えです。
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by un-chat | 2013-10-18 08:10 | snapshot


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